TVアニメ無敵看板娘総括
TV放送も無事終了したところで、アニメの感想の総括をしてみようと思います。
先に気になった点から。
・子供向けを意識したと思われるオリジナル要素の挿入
これはまあ、意見の分かれるところかもしれませんねぇ。例えば23話のラストの勘九郎を女装させる意味とか、あんまり効果的なオチになってなかったと思いますし・・・。
・原作から改変された部分
色々大人の事情もあるんでしょうね。茅原先生とか。
でも第1話の「拳王破砕掌」がフェイント技にされていたのはどうかと。
・キャラの微妙な違い
勘九郎の口癖である「ニャ」を乱発しすぎていたのでは。ほとんど全ての語尾に「ニャ」を使っていた感じですが、原作では意外と普通に喋っていることも多いのでちょっと気になったかも。
あと22話のラーメンガールの話で、おとなしくめぐみの教えを請う美輝。「めぐみの言うことになんか従えるもんか!」というのが普段の美輝だと思うんですが、事情が事情だけにこれも有りなんでしょうかねぇ。
12話のデートで映画館に入ったとき、茅原先生が映画を見ていたのは貧乏キャラという設定からすると違和感が。アニメでは先生が貧乏キャラだという設定がないからしょうがないのかもしれませんけど。
こんなところですかね。
そして、良かった点について。
とても丁寧に、原作をうまく活かすように映像化されていて、ファンとして非常に納得のいくものになっていたと思います。
そんなの当たり前じゃん?とか思われるかもしれませんが、何かを勘違いして作っちゃったりする場合も有るんですよ。
各話のタイトルが原作をそのまま踏襲しているのも何気に良かったですね。
一話あたりのボリュームがかなりあって、15分で30分番組を見たような気になります。
といっても詰め込みすぎ、急ぎすぎという印象は全くないのが不思議です。
映像化された話の選択も、原作で人気のあったものが中心になってます。映像化予想は私もやりましたけど(http://www.ausystem.org/~aushacho/memories/2006/07/post_116.html)どうですか、この的中率。
読者と制作側の意識のズレがほとんどないことがよくわかる結果だと思います。
原作で高い人気の花見シリーズを最終話にもってくるなどの構成も非常に上手かったですね。
「第一話なのにヒロインが吐いた」「最終回なのにヒロインが吐いた」とかは見事な対比のさせかたかと。
また、13話「美輝がめぐみの店を偵察」、14話「めぐみが美輝の店を偵察」のように表裏一体となったエピソードをABパートにそれぞれ配置していたのも構成の上手さが端的に現れていたと思います。
キャスティングについては全く文句なしで、非常に役にマッチしていましたね。
最初から違和感無く聴けました。
劇中BGMは、いい意味で非常にわかりやすい曲揃いで、これもまた作品コンセプトによく合ったものだったと思います。勘九郎のテーマがお気に入りだったり。
あと、スターレンジャーOPがいいですよ。熱血していて。DVDの映像特典が楽しみです。
放送前の注目度の低さには非常に焦りを感じていたんですけど(某誌で「期待の新作」として取り上げられたとき、他の作品が2~4Pなところ、半ページだったとか)最終的にはかなり高い評価を得られたようですし、Biglobeでの無料配信もアニメ部門で視聴数1位を取ったり商業的な結果も出始めている様子。
ということでまとめると、とてもよく出来た作品だったと。
ぜひとも第2期を同じスタッフでお願いしたいと思います。
スタッフやキャストの皆様、おつかれさまでした。